酒はいいですね。
酔っている時は自分の本性が出ます。
いや、シラフの状態の自分は本性じゃないのかと言われるとめんどくさくなるのですが。
自分自身でも無意識に抑圧している部分があるのだなと酔うことによって思い知らされたりもするのです。
そんなわけでビールが1.5リットル入っている今のわたしは言いたいことを言いたい気持ちでいっぱいな訳です。
日記的な今日何をしたかみたいな内容は書けません覚えていません思い出せません。ですから、リミッターが解除されて己の脳髄の感覚に正直な今は、哲学的と言いますか思索的なことと言いますか、抽象的なことばかり申し上げたき心持ちでございますよ。
「たがため」と入力して「誰が為」と変換されないIMEに辞書登録をキメつつ、わたしの灰色の脳髄((c)ポアロ)はぐるぐると揺れながら回転します。
戦うのは誰が為か。
わたしはアークの仕事を「戦い」と呼ぶこと自体に反感を覚えるのですが、まあ殴り合って斬り合って刺し合って撃ち合うので戦いと言うほかないでしょう。
ともかく、人間社会に対して有害かつエリューションに関連する個体に対しては、我らアークが出張ることになります。
とにもかくにも人間を守るため。社会を安寧のままに保つため。その一環として、「神秘の秘匿」という独自の方針も存在するわけです。
誰も知らない知られちゃいけない。たとえそれが事実で真実であっても人間社会を混乱させるようなことは封じねばならぬ。
情報を隠匿し、元人間であったものさえも闇に葬り、人間を守ろうとする健気で狂信的な秘密結社。それがアークです。もしアークのこの体質を一般人が語っても、都市伝説としてしか受け取られないでしょう。
どんなに頑張っても正義の味方なんかじゃない。いいところダークヒーロー。「わたしたちがいなければ世界はもっと酷いことになってるぜ」と言うことも知らせることもできない鬱屈した存在です。
それでも、ああ、寧ろであるからこそ、わたしのような鬱屈であってこそ落ち着く苛められっ子体質には心地よい。
「ふふ、お前ら存分に幸せでいるがいい。その幸せは先ほどわたし達がバケモノを屠ることで守られた幸せなのだ。いや、こっちを見るな。わたしのことを偉いだとかいい奴だとか褒めるな。こっち見るな。自分で自分のことを偉いと言うだけで十分なんだ。そういう自己陶酔が一番なんだ、やめて近づかないでそう言うのほんと困るから、わたし自己満足が一番満足だから、いや褒められるのはいいけどこうしてわたしが世界を守っているのは人知れずっていうところがかっこよくてとても塩梅がいいのであって、誰かに認められるとか身に余るというか認められたいけど、どっちかっていうとさっきちらっともらしたような『フフ、お前らは知らないだろうが』っていう見下し感覚に主軸があるのであってあんまり分析されると気持ち悪いって罵られるのわかってるからやめて、気持ち悪いって言うんでしょ言わないで感じないでこっち見るな殺すぞ!殺す!殺すからな!!」
って感じですマジ誰が為。
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