ダメだった。
今朝もまた修練に出ます。
10月も半ばだと言うのに暑い。暑いんだよコン畜生。
真夏と同じぐらい、とまでは流石に申しませんが、汗はじっとりと噴き出します。去年の10月ってこんなだったっけ……?覚えていないや。
直径30cm程度の木なら、もうブロー一撃で折り取れます。そこらの熊より強いですよ。そこらの熊って何だよ。
それでも上には上がいるのだと、リベリスタとして活動していたら実感させられます。最近請け負った依頼でも、大陸の拳法使いエリューションがお相手で、これがまた頗る付きに強い。現地のリベリスタ組織が手を焼く強さと言うことは、もうこれは「人知を超越した」なんて言葉では表せないぐらい強いってことです。そういうところでわたし達は仕事をしている。
人間やめた自覚はありましたが、改めて振り返ると恐るべきことだと思うのです。
わたし達はもっともっと人知を超越して行く。
人どころか、野生の猛獣でも辿りつけないぐらいの強さ、さらに上、もっと上、天変地異の世界まで。
誰かが一人で行くのではなく、わたし達全員で。
「酷い話だな。」
つい口に出してしまいました。
本当に酷い話。地球上の誰も追いつけない、エリューションだけの世界に行ってしまうわたし達。
振り切るように走りました。坂を駆けあがり、山頂からジャンプ。着地点に木、股間を強打。死に体、死にたい。
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