言い訳が欲しいのさ。
ハイパーアルティメットな言い訳が欲しいのです。
誰もがわたしに「それなら仕方ないね」と言ってくれるだけの言い訳が。
これを延長すると、弱者の権力になります。
「わたしは差別されているんだだから優しくしろ!」と叫びたくなるあの欲望に。
差別や侮蔑は、いつだってそれをされる側こそが必要としているものです。
財力や精神に余裕のある人間は、そんな『金』にも『心』にもならないことに興味を持ちません。
金を無くし貧しく、心を亡くし忙しいものこそが、恵まれていないこと自体をアイデンティティにする。
だからこそ、差別を大事にする。差別されていることを忘れないし、自分がされている差別を当然のように他人にも施す。
わたしも例外ではありません。
わたしが言い訳を欲しがっているのは、貧しいからです。卑しく生まれ、貧しく育ち、下劣に生きているからです。
わたしは下劣で構わない。
しかしわたし以外の方はどうかそうでありませんように。
ああ、貴方方よ。どうかわたしのようでないように。
|