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TOP(2011/03/04)
種別:
全角200文字、改行無し
レス:500件 |
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影の継承者(ID:BNE000955)
斜堂・影継
2011/03/04(金) 22:41:53 |
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http://bne.chocolop.net/img/top_bg/BNE_bg_001ex01.JPG
<???&セバスチャン>
アーク本部――『オルクス・パラスト』司令室。
セバスチャン・アトキンスは一人の女と向かい合っていた。
いや、正確にはその表現は正しくない。セバスチャンとモニターの中の女との間にはおよそ九千キロに近い物理的距離がある。
「それで、いい報告は聞けるのかしら?」
背筋を撫でるような声色で美しい女の声が問い掛けた。
「お館様は難しいお人ですからな」
「あら、失礼ね」
「女性とは、ミステリアスな位が丁度良いと言います故にな」
軽く洒落たセバスチャンは表情を殆ど変えないまま、モニターの中で冷たい笑みを浮かべる自らの主人をじっと眺めた。彼女が一筋縄でいかない人物である事を彼は良く知っていた。恐らくは彼女の伴侶のその次に。
「――それで?」
「流石、極東の大国といった所ですか」
女の促しにセバスチャンは今度は答えを返した。
冷静さを崩さない能吏の意図を察した女は極々小さく肩を竦めた。
「兵の錬度は兎も角として、組織の編成力は群を抜いております。土地柄、潜在能力もかなりありそうですな。もっともこれは『あの』時村家の財力が大きな寄与を果たしているのは言うまでもない所でありますが」
「まぁ、そうでしょうね。世界一の金持ちですもの」
「……お館様の慧眼には感服するばかりであります」
「お世辞はいいわ。続けなさい」
「は」
セバスチャンは一旦言葉を切った後に咳払いを一つしてから報告を再開する。
「そしてこのアーク最大の切り札は、あの『万華鏡』。
アレは相当のものと言えるでしょうな。VTSや本部や都市そのものの防衛力も目を見張るものはありますが、出色です。
何とか、あの技術を獲得したい所ではありますが……」
「まぁ、それはおいおいね。そろそろ動くんでしょう? 箱舟も」
「今しばらく……ですな。その時にはお館様も」
「分かってる」
女は短く応えてセバスチャンを遮った。
「それにしても楽しみだわ。これから、どうなるのか――」
底の見えない笑みを湛えて。
【モル系第2弾モルぐるみ】
メルマガにて周知させていただきましたが日にちに修正がございます。正しくは3/5(土)の販売開始となります。
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斜堂・影継(ID:BNE000955) 2011/03/04(金) 22:45:07
画面の女性はドイツのリベリスタ『ローエンヴァイス伯・シトリィン』。http://bne.chocolop.net/top/world03/
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